無意識のエプロン
「エプロンが好きなんですか?」と、お気に入りのカフェで、憧れのお姉さんに訊かれた。多分、3回に2回はカフェエプロンのまま入店しているからである。
ちゃんと来客した人のことを記憶しているお姉さんに感心しつつ、私は「エプロンが好きなのかもしれない!」と3日間くらいお風呂で考える日々があった。
ズボラで考え無しに動くタイプの私の行動に関して、私自身の頭だけで答えなど出る訳もなく、数週間が過ぎた。
起きて即身支度。
その日は、天気がいつもと違った。
天気に合わせてカフェエプロンを腰に巻きつけているのだが、服の色とエプロンの色が被ってシックリこない。
やむ終えないので、服の方を変更。(一応、別にナルシストでも気難しいタイプでも美的感覚に優れている訳でもないことを宣言しておく。)
鏡の前に立つ。
そして、全身が映る鏡の前で気付いた。
カフェエプロンは、さりげなく、私の残念すぎる幼児体形隠しになっていた。
気になっていたことは解決した。本来なら、清々しい気持ちなんだろと思うが、
せめて、せめて、せめて、オシャレな理由が欲しかったのに!